2019.6.14~6.16  佐賀県ユニセフ協会創立25周年記念事業

■佐賀県ユニセフ協会は今年創立25周年の節目を迎えました。
本協会は、1994年10月、子育て中の女性たちを中心に「財団法人日本ユニセフ協会佐賀友の会」としてスタートし、2004年4月に「財団法人日本ユニセフ協会佐賀県支部」となり、2011年4月に「公益財団日本法人日本ユニセフ協会協定地域組織佐賀県ユニセフ協会」と名称を変更し今日に至っています。
これまでのご支援に感謝申し上げるとともに、これからも佐賀県における国際理解、国際協力を更に前進させる一助ともなるべく、25周年記念事業を下記のとおりに開催しました。
(1)6月14日は、致遠館中学校・高等学校、成穎中学校にて出前講座
(2)6月15日は、佐賀県立美術館ホールにて記念式典・講演会&ミニコンサート
(3)6月16日は、佐賀商工ビルにてルワンダ料理を囲んでの交流会

■致遠館中学校・高等学校 3・4校時 10:40~12:00(中学校体育館)  840名の生徒さん達と先生方が参加

■致遠館中学校・高等学校では、体育館いっぱいの皆さんにルワンダからの平和と教育、そして未来へのメッセージを聴いていただきました。「Imbabazi(許し)」を合唱部の生徒さんとマニ・マーティンさんが「♪…許しは平和への手段なんだ…」と一緒に歌い上げました。また、永遠瑠・マリールイズさんの「学んだことはいつか必ず自分自身を助けてくれる。学んだものは奪われない。…」との、優しく分かりやすい日本語での語りに熱心に耳を傾けていました。

■成頴中学校 6・7校時 14:05~15:30(多目的室)  260名の生徒さん達と先生方が参加 

■成頴中学校では、身近でルワンダのお二人の話や歌を聴いてもらうことができました。「Imbabazi(許し)」の曲は、日本語で歌われ「ルワンダが流した涙は、ルワンダが選んだ許しは、いつか世界を救うだろう。」に生徒のみなさんは聴き入っていました。

■会場の佐賀県美術館ホールには、多くの皆様が足を運んでくださいました。当日は、熊本県、福岡県、鹿児島県、山口県、千葉県、等の各地域組織からのご出席もあり、会場の椅子は約350名の方で埋まりました。前日の中学・高校での出前授業まで合わせると1400名ほどの方々にお話を聞いていただ いたことになります。ひと回りユニセフの輪が拡がったことを確信しています。

■オープニングには、牛津高等学校のジャンベ部の皆さんに出演をしていただき、「“響け!アフリカの鼓動”で、アフリカの音楽を体で感じることができました。若々しい学生さん達の踊りや力強いリズムに会場は大いに盛り上がりました。

■記念式典では、中尾会長の主催者挨拶、及び、日本ユニセフ協会事務局長遠藤剛様からのご祝辞を頂戴しました。会長からは、佐賀県ユニセフ協会の使命とする理念やこれまでの多くの方々のご支援への感謝の挨拶があり、 遠藤事務局長からは、ユニセフの支援の現状等についてご紹介をしていただきました。
25周年記念式典では、長い間、ユニセフへのご支援をしていただいた7団体と5名の個人様方に、感謝の意味を込めて表彰をさせていただきました。
表彰者を代表して、(株)田口電機工業代表取締役田口英信様より謝辞をいただきました。

■表彰団体様は、田口電機工業株式会社様、イオンモール佐賀大和様、日本語学校弘堂国際学園様、立正佼成会佐賀教会様、鹿島ガタリンピック実行委員会様、ゆめタウン佐賀店様、Aコープララベル店様と5名の個人様です。

■佐賀県ユニセフ協会創立25周年記念講演会では、永遠瑠・マリ―ルイズ氏による「共に生きる未来をつくろう」の講話及び、マニ・マーティン氏による「平和への道」のミニコンサートを行いました。

■マニ・マーティンさんはルワンダでは有名なミュージシャンです。今回、初めて日本にお出でになり、平和の道コンサートを各地で行っています。自分が経験した辛い子ども時代を振り返りながら「声なき声、子どもたちの代弁者として歌う」と話されました。“許し”や“故郷”など4曲を歌ってくださいました。

■今回の記念式典や講演会では若い世代の学生ボランティアさん達に様々な場面で協力をしていただきました。オープニングの牛津高校ジャンベ部のみなさんは勿論、佐賀清和高等学校ボランティア部の皆さんによる進行や各コーナーでのお手伝い、佐賀大学生による式典のお手伝いなど若い世代を取り込むことができ、これからを担う子どもたちの頼もしさを感じました。

■6月16日は、佐賀商工ビルでルワンダ料理を体験しながらの交流会を行いました。 メニューは「ジャガイモソテー ルワンダ風」「手羽元のトマト煮込み」「ルワンダ風スペシャルオムレツ」でした。 マリールイズさんのまな板を使わない「玉葱みじん切り」の技に参加者はビックリ!水も食材も大事に使われます。 参加した大学生の「今度、ウガンダに行く予定があります。」という話に「ルワンダはすぐ隣よ。ルワンダにもぜひいらっしゃい。」とマリールイズさん。喜んで応えられていました。美味しく楽しい交流会になりました。


【ルワンダの郷土料理作りを体験】


【かわいい参加者】
おいしくなあれ」といって作りました。

■参加者のアンケ―トより
(美術館ホールでの講演会の感想など)

○「教室には夢がある」「学んだことがあればその人らしく生きられる」教師になって20年経ちますが、どの生徒にも必ず心の中に持っている希望や可能性があるということ。それを大切にすることを改めて気づかされました。
一人ひとりの夢をしっかり見出だしていきたい。平和な社会で当たり前に学ぶことができている幸せとその貴重さを決して忘れることなく、そして、次世代に伝え続けたいと思います。
○いつも当たり前に生活できていることがどれだけ幸せな毎日なのか改めて感じることができた。また、ユニセフやルワンダなど興味がなかったが、今日の講演を聞いてルワンダにも行ってみたいと思ったしユニセフの活動にも興味を持つことができた。

(出前授業後の中学生、高校生の感想など)

〇ぼくはこの頃、母に「生きるのはあきた」と言ったらとても叱られました。自分がどうなってもいいとその時は思ったので本気でした。死んだらどうなるかも考えられませんでした。しかし、今日の話を聞いて希望をもつことができました。自分のこれまでの考えを愚かだったと思いました。これから自分の命を大切にし、人のことも尊重したい。
〇初めてアフリカルワンダのことを知りました。これからもこんな講演をたくさんしてほしいです。
〇日常に埋没してしまいがちな中で「生きる」ことの根源について改めて見つめ直す貴重な時間だった。生きていくために今できることは学ぶこと、そして人のためにそれを役立てることができるような人間性も身につけていきたい。